財務に関する基準
8.
その事業活動を行うに当たり、認定法15条に規定する公益目的事業比率が100分の50以上となると見込まれるものであること(5条8号)
認定法15条は、公益法人は毎事業年度における公益目的事業比率が100分の50以上となるように公益目的事業を行わなければならないと定めています。この基準は、この条項に沿うものです。
公益目的事業比率は、@公益目的事業の実施に係る費用の額として内閣府令で定めるところにより算定される額の、@と、A収益事業等の実施に係る費用の額として内閣府令で定めるところにより算定される額と、B当該公益法人の運営に必要な経常的経費の額として内閣府令で定めるとことにより算定される額の合計額(@+A+B)に対する割合のことです。
内閣府令(認定法施行規則13条)によれば、@を公益実施費用額、Aを収益等実施費用額、Bを管理運営費用額と定め(同条1項)、@は、当該事業年度の損益計算書に計上すべき公益目的事業に係る事業費の額、Aは、当該事業年度の損益計算書に計上すべき収益事業等に係る事業費の額、Bは、当該事業年度の損益計算書に計上すべき管理費の額と定められています。(同条2項)。
したがって、毎事業年度の公益目的事業費率は、(当該事業年度の損益計算書に計上すべき公益目的事業に係る事業費の額)/{(当該事業年度の損益計算書に計上すべき公益目的事業に係る事業費の額)+(当該事業年度の損益計算書に計上すべき収益事業等に係る事業費の額)+(当該事業年度の損益計算書に計上すべき管理費の額)}という算式で計算され、公益法人は、この比率が50パーセント以上でなくてはならず、公益認定に際しては、この比率が50パーセント以上であると見込まれなければならないとされています。
9.
その事業活動を行うに当たり、認定法16条2項に規定する遊休財産額が同条1項の制限を超えないと見込まれるものであること(5条9号)
「遊休財産額」とは、公益法人による財産の使用若しくは管理の状況又は当該財産の性質にかんがみ、公益目的事業又は公益目的事業を行うために必要な収益事業等その他の業務若しくは活動のために現に使用されておらず、かつ、引き続きこれらのために使用されることが見込まれない財産として内閣府令で定めるものの価額の合計額をいいます(16条2項)。
公益法人の保有する資産が公益目的事業のために使用されない状態で内部に過大に蓄積されているのは、好ましいとはいえないので、このような基準が設けられたものです。
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